土瓶用の竹の取っ手を作る

土瓶用の竹の取っ手を作る

土瓶などに使われている竹の取っ手。普段は陶芸ショップで購入していますが、竹林から根っこ部分を取って来て自作の竹の取っ手を作ってみました。

というのも、普段から自分の作品は人との繋がりから得た知識や置かれた環境によって変化してきました。例えば、ある研究者の方から土偶のレプリカを依頼された時などは、最初まったく興味がなく仕事として土偶という物に向き合いました。レプリカを作るには、その土偶の土の質感や作り方、施されているデザインなど調べたり焼成テストをします。すると、次第にこの技術は現代の陶芸のレベルより遥かに優れていると感じました。デザインは時間をかけていただろうと推測されるくらい凝っているし、ものすごく丁寧に作られています。現代で言う化粧土という技法を思わせる茶色い石入りの原土に白い土を被せている物もあります。そのような縄文時代に制作された技法に、現代だから表現できる着色した粘土を使い表現したのが「色植縄紋」という技法でした。

本題に戻ると、最近、竹林のある土地を弟が購入しました。荒れ放題になっている竹林の掃除を手伝っていて、竹を何かに利用出来ないかずっと考えていました。ちょうどその頃、土瓶を制作していてデザインでアレコレ悩んでいました。取っ手部分にも変化を付けたいと思い、考えたのが土瓶の取っ手を竹の根っこで自作制作する事でした。現代では簡単にパーツ購入できますが昔の人はごく自然に山から蔓を取って来たり、竹の根を利用したりしていただろうと考えると、在り合わせでない心のこもった作品になるのではないかと期待が膨らみます。

たまたま竹林という自分が遭遇した環境と作っている作品とがバッティングしただけですが、今、生きている現状が作品の一部になるなんて表現方法としては一番嬉しい事なのかもしれないと感じています。

どんな作品になるのか・・・陶炎祭という陶器のお祭りと笠間工芸の丘の展覧会でお披露目します。

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